先日、新潟県長岡市での気管支喘息のセミナーに講師としてお招きいただきました。
いつもそうなのですが・・・・
このような、講演会の講師のお話をいただくと、
お引き受けしてから準備している間に何度か後悔します。
セミナーは夜7時からで、医師を対象にしていますから、
多忙な日常診療後の、貴重なお休みの時間をいただくことになります。
「わざわざ参加していただく先生方の、お役に立てるような講演ができるのか?」
「自分は講演内容にふさわしい診療をしているのか・・・?」
考える程どんどん自信がなくなってきます。
自分の仕事はクリニックで、日々黙々と診療することで過不足ないはずなのに、
自分の休みの時間を費やしてまで準備して、
午後診療を休診して、日帰りで長岡・・
下世話な話、休診分の収入だって減ってしまう。
「自分はいったい何しているんだ・・」と苛立つこともありました。
今回のセミナーは特に多忙な時期だっただけに、負の思考連鎖にはまり、
そんな思いにとらわれながら準備をしていました。
講演当日、
ぎりぎりの時間まで外来診療を行い、飛び乗ったタクシーの中でも
今回の講演内容に、どうも自信が持てずに浮かない気分でした。
しかし、長野駅に着く直前に・・何故か・・ふと・・
「自分は選ばれている・・」と気がつきました。
沢山の医師がいる中で、私を選んでくれている、
「こういう仕事に挑戦できるのは、選んでいただいたからだ・・」と。
講師を選ぶ方々も、このセミナーを成功させるために私を選んでくれた、
それは当たり前のことではないのだ・・・
誰もがこのチャンスを与えられ、誰もが挑戦できることではない。
いま、それに挑戦できる人間に選ばれたのだから・・・
だったら、精一杯やろう、感謝してやろう、
それは幸せなことなんだと思えてきました。
今思うと、何故、急に、そんな考えが浮かんだのか不思議です。
きつい仕事も、それに挑戦できることは幸せなことだ・・・そう思うことで、
曇った気持ちが急に晴れて、ポジティブになった・・・そんな経験をしました。
「そうできることの幸せ・・・」について気がついた、
大切な1日になりました。
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