院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

卒業写真
2015.10.26

先日、日曜日の夕方

家を離れ東京で生活している子供たちと会った後

長野に帰るために上野駅に向かって歩いていました。

ちょうどJRのガード下を通りかかると、

路上で歌う男性シンガーがいました。

自分のCD(おそらく自主制作)が前に置いてあって、

彼の前には10人程の人だかりがありました。

 

やや高い声、優しい声でした。

『人混みに流されて変わっていく私を…』

一瞬、誰の歌だったか思い出せないくらいでしたが、

その曲名を思い出した途端に

胸がつかえるような感情が込みあげました。

スイッチが入ったように

今までの自分が浮かんで・・流れました・・

浪人時代、大学時代…長野に帰郷する時に通った上野駅の雑踏、

希望、不安、劣等感、優越感、

大学を卒業して長野に帰ることを決めた時、

東京にいた彼女(妻)と離れて暮らしていた頃

研修医の頃、大学で研究していた頃、勤務医の頃、

2人の子供たちの成長、

それぞれの子供が長野を離れていった日のこと・・・

一瞬のうちに思い出されました。

そして

その直後に

生まれて初めて

『オレ、ここまで頑張ったな…』っという思いがこみ上げて

ちょっと涙が出てしまいました。

 

『人混みに流されて変わっていく私を、あなたは時々遠くで叱って』

この歌詞のあなた…は、私にとって

もう一人の自分かもしれない。

 

確かに自分は変わった。

でも、間違えてはいない。

だから、もう一段上に行きたい・・・

そんな思いが湧いてきました。

 

ユーミンの『卒業写真』…

忘れていた歌が、

忘れられない歌になりました。

 

==長野市==呼吸器内科==アレルギー科==甘利内科呼吸器科クリニック==

 

 

 

 

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