昨年デンマークから重症の小児喘息の患者さんを60年間追跡した研究が発表されました。
この研究は60年間追跡したというだけでも驚異的ですが、その内容にも大切な意味があります。
「小児の重症喘息の90%が成人になっても喘息の症状がある」
確かに「重症の小児喘息になると完治するのは1人しかいない」というのは高い確率ですが、
開業医として喘息診療をしている私の感覚としては「やっぱりそうか・・・」と思うところもあります。
日本の小児喘息の有病率は5~10%で、そのうち重症持続型の小児喘息は10%程と言われています。
また小児喘息全体では高校生までに60~80%が寛解すると言われていています。
今回のデータは「小児喘息を重症化させないことが重要である」と同時に、
小児喘息で入院歴があったり医療機関に定期通院していた経験のある方は、
喘息が治っていない可能性が高いと考えた方が良いことを示しています。
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