先日、家内に誘われて高野登さんの講演を聴きに行って来ました。
高野さんは、リッツカールトンホテルの日本支社長を務めた方です。
現在は退職されていますが、
その経験を生かした著書は10万部を超えるベストセラーになっています。
さて、1時間ほどの講演の中で一番印象に残ったのは、
「仕事に対する報酬とは何でしょう?」と問われた答えでした。
一般的には、おそらくお給料など金銭的な報酬を思い浮かべるでしょう。
「仕事に対する報酬」・・・
お客さん商売をしているという、高野さんのお友達の答えは
「次の仕事」・・・だったそうです。
仕事の報酬は、次の仕事をいただけること・・
それを繰り返すことが、金銭的報酬や評判につながっていく
なるほど、当たり前と言えば、当たり前です。
しかし、私は今までそのような視点で自分の仕事を考えたことがありませんでした。
受診していただいた患者さんに、もう1度受診していただけること、
それが、定期受診であろうが、数年ぶりの受診であろうが、
次にまた受診していただけることは、
その前の診察の評価でもあるのでしょう。
開業医として、医師一人で診療をしていると、
自分自身を評価することは難しく、
自己満足に陥ったり、逆に厳しく過小評価してしまうこともあります。
その患者さんと、次にもう一度お会いできるかどうか・・は、
良い診療ができているかどうかの、
一つの目安になるように思いました。
追記
高野登さんは、長野市戸隠村出身です。
長野商業高校、ホテル専門学校を卒業後、
単身でアメリカに渡りホテル業界でご活躍されてきました。
世界各地のリッツカールトンホテルの立ち上げに関わり、
日本に進出するときにも責任者として支社長を務められたそうです。
高野さんは、以前に長野市長選挙に出られたことがありましたが、
地元企業のバックアップを受ける現職の市長に
わずかな差で負けてしてしまいました。
今回1時間に凝縮された理論的でわかりやすい講演をお聞きして、
あの時の市長選挙は、長野市の市政が、
代々続く地元の有力企業やその関連企業の
支配から脱するチャンスだったのでは・・・?と思い
つくづく残念に思いました。
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