長野市の内科・呼吸器科・アレルギー科 医療法人甘利クリニック

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先日、北信耳鼻咽喉科学術集会に講師としてお招きいただきました。

日頃から耳鼻咽喉科の先生とディスカッションしてみたいと考えていましたので、

「慢性咳嗽の診断と治療について」

~耳鼻咽喉科の先生と一緒に考えたいこと~

という演題でお話しさせていただきました。

一応私が講師という立場でしたが、日頃私が疑問に思っていたり、

経験がなくわからないことを耳鼻咽喉科の先生方にお聞きするる展開も多く、

講演時だけではなく、懇親会でのディスカッションを含めて有意義な時間となりました。

 

通年性のアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの患者さんは、

何年も前から軽微な鼻症状が持続していることが多いため、

ご自身でも「いつものこと・・・」と気にしていないことも多いのです。

しかし、長引く咳の原因の中には鼻水が喉の方に落ちる後鼻漏が意外に多いのです。

病院勤務と違い開業していると、他の科の医師との連携を取りにくいのですが、

今後も色々な情報を共有しながら診療していけたら、

より質の高いレベルで診療できると思います。

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10月にロンドンオリンピック 水泳 銅メダリストの寺川綾さんと対談させていただきました。
小児喘息だった彼女は、体力を付けるために水泳を始めたそうです。
小児喘息は成長の過程で治癒してくることもあるのですが、
彼女の場合思春期、成人と喘息症状が続いていて、
トレーニング中にも発作が出て思うように練習が出来ないことも多かったそうです。
お話しを聞いて驚いたのは、「トレーニングで強くなる」という気持ちと「ドーピングの心配」から、
喘息の積極的な治療を行わないままアテネオリンピックの代表選手になっていたことです。
未治療の喘息をかかえたままで、オリンピック代表になったわけですから、
彼女の努力と才能は桁違いだったのでしょう。

寺川さんが、発作が起こらないように吸入薬を使い始めたのは、
北京オリンピックの日本代表に落選して、
次のロンドンオリンピックを目指すために、
平井伯昌コーチの下に移ってからだそうです。
北島康介さんをはじめ多くのメダリストを指導している平井コーチから
「苦しまなくていい部分で苦しむことはない」と、積極的な治療を勧められたのですが、
当初は今まで通り、「薬は嫌だ」と言っていたそうです。
しかし、「とりあえず使ってみて、嫌だと思うならやめていい」
「自分が納得したトレーニングができて、結果もついてきたら、続ければいい」と言われて
発作を予防する吸入ステロイド薬を開始したそうです。
治療を開始して「こんなに楽になるんだ」と効果を実感されたそうで、
ロンドンオリンピック銅メダル、世界選手権銀メダルの活躍は
彼女の努力と才能はもちろん、
継続的な喘息の治療を受け入れたことも要因だったと思います。
寺川さんは現在も喘息を持つお子さんの水泳教室などを通して、
喘息の治療の大切さを伝える活動をされているそうです。
寺川さんが平井コーチの言葉で考え方を変えたように、
寺川さんの言葉は、きっと喘息の患者さん達に受け入れられると思います。
是非、ずっと継続して欲しいと思います。
気管支喘息の治療は、長野のような地方都市でも
世界のトップアスリートと同じ治療が受けられます。
私も「多くの喘息患者さんが、治療を受け入れて
ご自身の可能性を広げられたら」
そんな思いで治療しております。
追伸:対談の様子は、12月19日の産経新聞(東日本版)に掲載されています。
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先日、東京の会計士、税理士、建築士などの
いわゆる士業のグループの友人に誘われて、
長野県伊那市にある伊那食品工業に見学に行って来ました。
「かんてんぱぱ」というブランドで知られるこの会社は、
国内の寒天市場のシェア80%を占め、
「年輪経営」と呼ばれる毎年着実に成長する経営に注目する経営者も多いと聞きます。
井上社長の約2時間にわたるお話は時間を忘れるぐらいに楽しく印象的でしたが、
なかでも記憶に残ったのは
「社員それぞれの価値観の中でベストを尽くせばよい」という考え方です。

我々は、小さい頃から勉強でもスポーツでも、
よく「ベストを尽くせ」といわれます。
このベストは本来「自分の最高の能力を出す」という意味であるべきですが、
実際には「親、上司、指導者の考えるベスト」に
すり替えられていることも多いのではないでしょうか。

病気の治療という場面で考えると、
治療の基本となる医学は自然科学ですから、データーやそこから導かれる答えは重要です。
しかし、実際の診療では患者さんそれぞれが違うのですから、答えも1つではないのです。
我々医師は、日々の診察の中で、医学的に正しい治療を良い治療として
一方的に押し付けてしまっているのではないだろうか?
患者さんの価値観の中でベストを尽くす。
その方向性を示し、導き、手伝うことが大切なのではないか・・・
そんなことを考えさせられました。

伊那食品工業の社是は「いい会社を作りましょう」だそうです。
そして、経営にとって 「 本来あるべき姿 」 とは
「 社員が幸せになるような会社をつくり、それを通じて社会に貢献する 」 ことで、
売り上げも利益もそれを実現するための手段に過ぎない・・・と考えているそうです。
こんな、理想を掲げている会社が実際にある・・と知って、
なんだか愉快な優しい気持ちになったのは、
多分私だけではなかったと思います。

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