院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

自然科学の進歩・医学の進歩
2016.1.25

今週末は大雪…の天気予報でしたが

予想に反して長野(篠ノ井)の空は

晴れて青空も見えるお天気でした。

最近では天気予報の精度が上がり

時々外れると意外な気持ちになります。

でも、自然が相手だから外れることはあるな・・・と

容易に理解することができますし、

それを予想したり、手を加えたりすることの難しさを知っています。

だからこそ私たちは、

台風や地震などの避けがたい自然の脅威に怯えています。

 

同じように私たちは、病気にも恐れを感じています。

そして・・・・

病気もまた天気予報と同じようなことが起きます。

 

日々進む診断や治療技術によって

医療は進歩してきました。

医療に関する情報(医療知識)は

1950年の時点では、

医学知識が2倍になるのには50年かかっていました。

1980年にはそれが7年になり、

2010年には3.5年になっています。

そして、このまま医学が進歩していくと

なんと2020年には、

たったの73日で医学知識は2倍になるそうです。

つまり、1年で医学知識の量が5倍になるということです。

想像できないほどのスピードで

膨大な知識が蓄積されていくのです。

 

これだけのスピードで医学知識が増えて

必死でその知識を吸収したとしても、

私たちは、きっとこれからも、

自然の力の前に驚いたり、失望したり、

大きな敬意をもったり、無力感に襲われたりするでしょう。

医学がどんなに進歩しても、

病気という、ある意味自然の脅威から逃れることはできません。

それでも

自然の不思議、人の体の不思議と向かいながら

一歩一歩進むしかないんだな・・・

きれいな青空を見ながら

ふと、そんなことを思いました。

 

==甘利内科呼吸器科クリニック==長野市==呼吸器内科==アレルギー科==

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