3月は東日本大震災から4年を迎えるにあたって様々な特番が組まれていました。
その中で、震災により甚大な被害をうけた女川町の復興の話題がありました。
番組では女川町の復興が他の地域と比べて早く進んでいる要因として、
復興を若い世代に全面的に委ねていることをあげていました。
きっかけは、復興連絡協議会会長が自ら
「還暦以上は口を出すな!!」と号令をかけたことだそうです。
しがらみや、意見の対立、利害の対立等で復興が進まないなかで、
「復興は3年、5年と短期間のものではない。10年、20年とかかるもの。」
「もうこうなれば、若い世代にやってもらうしかない。還暦以上は口を出すな!」となったそうです。
若い世代の人達が長老たちに向かって言ったのではなく、
今まで町の実権を握ってきたであろう長老が発した号令により、
若い人たちは、自分たちの手で必ずやり遂げるという意思と、
「任せてくれた方々に泥を塗るわけにはいかない」という強い使命感を持ったそうです。
寺山修司さんの著書「書を捨てよ、町に出よう」の中で、
「お金持ちも政治家も年寄りばっかりだ」
「若者はお金も政治も年寄りに奪われてしまっている」と書かれていました。
(正確な表現ではありませんが・・・・)
寺山修司さんがこの本を書かれたのは1967年です。
それが今、現実に問題になっていると思うと、寺山修司さんの先見性に驚かされます。
現在、私より若い世代の人達は、自らの生活と子育てに追われ、
子育てが終わる頃には親の介護が待っている。
投票率、有権者数で高齢者に負け、さらに経済力で負けてしまっている・・・
若い世代の人達がノーテンキに、この国に明るい未来を期待することなど出来ないのは理解できます。
私も今年で54歳、「還暦以上は口を出すな」といわれるまであと6年、
自分が次の世代、そのあとの世代のために出来ることを、本気で考えなければいけないと思っています。
==甘利内科呼吸器科クリニック==長野市==呼吸器内科==アレルギー科==