喘息は治る病気なのでしょうか?
外来診療でよく質問されます。
喘息の経過は、小児と成人の喘息とでは少し考え方が違います。
成人の喘息の場合、治療は進歩しましたが、残念ながら喘息体質を治癒させることはできません。
ですから成人の喘息はほとんどの方で治らないと考えてください。
一時的に治っても喘息を起こしやすい体質は変わらないので、
風邪やストレスをきっかけに再び悪化することが多いです。
小児の喘息は治るのですか?
小児喘息は、思春期にかけて30〜50%ぐらいが治るといわれています。
しかし、小児喘息が治ったという人でも検査をすると
約40%の人達は症状の軽い喘息が続いているというデーターがあります。
また、治ったという人の80%の人は、検査をすると気道の炎症が残ったままだというデーターもあります。
ですから、小児喘息があって治った人でも、喘息は治ったから大丈夫と思い込まない方が良いです。
喘息の症状は、喘息という病気の一部です。症状がなくても、気道の炎症は続いています。
つまり、症状がなくても、気道は喘息を起こしているのです。
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