院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

人工知能(AI)やGoogle検索に思う
2016.10.23

最近、Googling for diagnosis、Google based medicineという言葉を目にしました。
これは、インターネットの検索サイトgoogleに
キーワードを入れることで得られる医学情報のことです。
著名な英国の医学雑誌 British Medical Journal には
「Googleにキーワードを入れるだけで58%の病気を診断することが出来る」という論文があるそうです。
しかも、2006年・・今から10年も前に発表された論文ですから、
今なら診断率はさらに上がっているはずです。
インターネットだけでなく、
医学の分野における人工知能(Artificial Intelligence; AI)の開発も進んでいて
一部の領域では、実際の診療に使用可能なレベルに到達していると言われます。
これからの医療に、そんな人工知能やインターネットの利点を
取り入れていくことは必要不可欠でしょう。
今でさえ、私の診察室のパソコンのうちの1台は、
電子化された医学書、自分が集めた論文や資料に加えて、
いつでもインターネット情報にアクセスできるようになっており、
必要な情報にアクセスできるようにしてあります。
ですから、そう遠くない将来に、
医師、看護師、事務などの医療スタッフに代わって
医療機関で人工知能を持つロボットが
活躍することも絵空事ではないかも知れません。
不眠不休で疲れも知らずに働くロボット、
人間の限界を超える膨大な情報量と
人工知能を駆使して
診断や治療方針を決めていけるロボット。
その精度は人間の限界を超え
我々医師の能力を遙かに超えてしまうかもしません。
それでも、
「私の仕事は人工知能やロボットでは代われない・・・」と
自信を持って言える仕事を
いま自分のクリニックで
医師、看護師、医療事務のスタッフ全員で
実践していきたい・・・
そう考えています。
==甘利内科呼吸器科クリニック==呼吸器内科==アレルギー科==長野市==

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