院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

流れを作るような診療を
2012.1.2

先日、風力発電の開発で最先端を行く

九州大学の大屋教授の話を聞く機会がありました。

風力発電と言えば大きな風車に吹き付ける風を利用するイメージですが

先生のお話では、風車の風下側に陰圧を作ってあげると、

より効率がよい風が風車に流れるのだそうです。

 

風の流れを水の流れにたとえると、

水は高いところから低いところに流れますから、

水を流したければ目的地に向かって、

高低差を作ってあげればよいことになります。、

水を強制的に目的地に運ぶのは大変な労力と負担がかかりますが、

適切な高低差を作れば水は自然に流れて目的地に到達します。

 

病気の治療というのも同様な気がします。

ただ薬を処方して生活習慣の改善をせまってもうまくいきません。

それぞれの生活という流れの中で、

風を風車に誘い込むように、

水を目的地に引き込むように、

治療目標への適切な流れを作ること・・・・・

そういう治療が大切なんだと感じています。

 

長野市 篠ノ井 内科・呼吸器内科・アレルギー科 甘利内科呼吸器科クリニック

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