院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

わが為すことは、我のみぞ知る
2023.11.6

「世の中の人は、我をなんとも言わば言え、わが為すことは、我のみぞ知る」
坂本龍馬が詠んだ中で最も有名な和歌でしょう。
「理想を抱いて進んでゆくときには、それを理解しない 者の批判や嘲笑が必ずある。
自分のことは自分だけが知っている。自分を信じる道を進むべき」という趣旨で、
私の好きな言葉・・・というよりは、迷うときに支えてくれる言葉です。
 
坂本龍馬とは比較にならない、スケールの小さな・・小さな・・小さな私でも
「いつかこうなりたい」と思う自分の姿があります。
この多様性を認め個性を認め合う時代に
私のことを知らない人達からそれをただ否定されても、
「我をなんとも言わば言え」と思うようにして過ごすように努力しています。
 
 
最近は時代の流れなのか「嫌だな」「何か上手くいっていないよね」と思うことも多くあります。
前回のブログを読んでいただいた方から、時々「先生大丈夫ですか?」「仕事止めてしまうのでは?」というご心配をいただきます。
大丈夫です。体は健康ですし、初老期のうつ症状でもありません。
2歳6ヶ月の孫もおりますが、まだ隠居する気も無いですし仕事も当分続けます。
クリニックの休診は増えましたが、診察日には予約枠以上の人数の診察をしています。
進歩する治療への興味もありますし、研究会の座長や演者の依頼もそれなりに受けています。
 
ただ、これから先の仕事で注意していることがあります。
 
聞いた話で本当かどうかは定かではないのですが、
登山家は登山中に死亡することが多いのだそうです。
その理由は、年齢を追うごとに体力は落ちていくのに、
挑戦する山のレベルを自分の体力のレベルまで下げることが出来ないからだそうです。
登山家は自らの命を失いますが、私の仕事は患者さんの健康と命がかかります。
覚悟を持って、自らの体力と知力の見合うレベルを見極める。
それは他人から何を言われようと、私自身には分かることなのです。
 
==甘利内科呼吸器科クリニック==長野市==呼吸器内科==

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