院長ブログ

ゆっくり急げ~Fastina lente~

答えが出るのは、まだずっと先のこと
2020.6.14

世界中を震撼させている新型コロナウイルスによるパンデミック。

6月に入った現時点で日本での第1波のピークを超えたとみられ、

5月中旬より徐々に緊急事態宣言も解除されて、日常生活を取り戻しつつあります。

しかし、世界的には感染は拡大しつつあり、

大方の予想では日本でも第2波、第3波と流行を繰り返す可能性が高く、

今後も警戒が必要と考えられます。

 

当院では前回のブログでお知らせしたとおり、

3密・接触を避ける対策に加えて

今までの駐輪場の位置に第2診察室を設置しました。

第2診察室は駐車場から直接入るため、

定期受診の患者様と体調の悪い患者様の接触を避けるのに有効です。

つまり、体調に変化のない定期受診の患者様は、

従来通り玄関の自動ドアから入っていただき、

発熱や体調が悪い方は駐車場から直接第2診察室に入っていただくことで、

定期受診の患者様との接触を減らすことができます。

 

新型コロナウイルスに対する対策は医療機関によって温度差があります。

当院の対策は比較的厳しいので、

患者様に面倒やご負担をかける部分も多いと思います。

常連(定期通院)の方からは「さすがだね、安心だね」と言っていただける一方で、

「行っても受け付けてもらえないのではないか?」

「敷居が高くて気軽に受診できない」と感じられる方もあり、

当院の対策が「本当に患者さんのためになっているのか?」

「医療者側の自己満足なのでは?」と今も迷う気持ちもあります。

 

これからの日本が

新型コロナウイルス流行前の生活に戻ろうとするのか(正常ディバイス)、

それとも、コロナとの共存が続き(with コロナ)、

テクノロジーの進化とともに生活が根本的に変わるのか(ニューライフ)

先のことは分かりません。

きっと誰も自信を持って予測できないでしょう。

長野市という地方都市において

当院での対策が、過剰・過敏すぎるのか? 適切なのか?

それとも未知のウイルスに対して、まだまだ不十分なのか?

もし、その答えが出るのは、まだ「ずっと先のこと」です。

 

新型コロナウイルスの特性上、安全を言い切ることは難しいです。

しかし、「患者さんに安心を感じていただくこと」も

大切な治療になると考えて、

今後も工夫し対策を継続したいと考えています。

 

===甘利内科呼吸器科クリニック===長野市===呼吸器内科===アレルギー科===

 

 

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